「荒茶」って何? −今年も新茶の季節がやってきました−
こんにちは。「& magazine:アンドマガジン」の発起人でファッションデザイナーをしている村松啓市と申します。いつもこのマガジンをご覧いただいて、ありがとうございます。
●「荒茶」って何?
皆さんは「荒茶(あらちゃ)」というお茶をご存知でしょうか? 簡単に言ってしまうと、その年に採れた茶葉を製品として加工する前の、摘み立ての「生のお茶」のことです。一般的な市場に出回る前のお茶なので、新茶シーズンに、ほぼお茶の生産地でしか出回らない、大変貴重で、しかもとってもおいしいお茶です。
静岡で生まれ育った私も、昨年、初めて飲んでそのおいしさに衝撃を受けました。普段飲んでいるお茶は、茶葉がお茶メーカーにより洗練されており香り豊かで、キレがある印象ですが、荒茶は、コクや旨味が凝縮されている感じでした。
今回は特別企画として、このマガジンに参加してくださっている静岡日本茶ブランドの【chabashira:チャバシラ】さんに、「荒茶」の紹介をしていただきたいと思います。
そして、この大変貴重でおいしいお茶を、ぜひ【& magazine】を読んでくださっている方にもお届けしたいと思い、【chabashira】さんに限定30個だけ用意していただきました。販売については記事下の詳細をご覧ください。
●曽根さんにお話を聞きました!
【& magazine】で連載中の「お茶に集う仲間たち」で、現在、耕作放棄園を茶畑として蘇らせようと挑戦している【chabashira】の曽根さんに、「荒茶」について教えていただきました。
【曽根さん】
一般的な市場で販売されているお茶は、新茶のシーズンに茶農家が「摘む・蒸す・揉む・乾燥する」という作業を行ってから、地域にある製茶工場にもっていきます。そこで「仕分け・火入れ乾燥」を行って、皆さんのお手元に届く形にパッケージングされます。
「荒茶」というのは、茶農家が製茶工場にもっていく前の状態のお茶を指します。市場に出回っている一般的なお茶は、「火入れ乾燥」という製茶工場での作業によって、水分率が3%ほどになっているので、日持ちが可能になっています。しかし「荒茶」の状態はこの加工の前段階なので、水分率が5%と高く、保存が効きません。そのため、生産農家や地元のごく一部にしか出回らない、貴重なものになっています。
茶葉は、摘採開始から5日目頃が最も旨味が強い状態になるので、このタイミングで飲むことができる「荒茶」は、非常にコクがあり濃厚です。
新茶のシーズンに静岡に来ていただかないと味わってもらえないようなお茶なので、限定30個と少量で申し訳ありませんが、皆様に味わっていただく機会になればと思い、今回ご用意させていただきました。
私は日頃からお茶を飲む習慣がありますが、お茶は上手な人が淹れると、全然違う味になってしまい、そのおいしさに驚くことがあります。今回の「荒茶」は、どのように淹れて飲むと一番美味しいのか、曽根さんに教えていただきました。
【曽根さん】
おすすめの飲み方は、茶葉4g(茶さじ1杯分くらい)に、お湯を180cc程度がちょうどいいと思います。ポイントはお湯の温度。少し低めの「70℃」くらいにしていただくと、お茶の風味が失われません。抽出時間は「40秒」くらい。
あまり構えずに、気楽に楽しんでいただければと思いますが、このあたりのポイントを押さえていただくと、おいしいお茶が入ると思います。
曽根さんが教えてくれたポイントを押さえて、いつもよりちょっと気を使って淹れるだけでも味がおいしくなると思います。
新型コロナウイルスの影響で多くの飲食店が営業できなくなり、その飲食店に業務用としてお茶を卸している静岡のお茶農家さんたちにもダメージが出ています。おいしいお茶を飲むことが、お茶農家さんの応援にもなるのではないかと思っています。ぜひこの機会にお試しください。
●限定販売につきまして
上記でご紹介した「荒茶」を、今回は【& magazine】をご覧いただいている皆様のために、特別に曽根さんが限定30個で用意してくれることになりました。【chabashira】さんの公式サイトでの2020年「荒茶」の予約販売は、すでに売り切れになって終了しております。今回の追加の限定販売を、どうぞご利用ください。
【2020年新茶:深蒸し煎茶の荒茶(生のお茶)】
・価格:¥715(税込)
・内容量:リーフ30g
・賞味期限:約1カ月
・保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存
・お届け予定時期:6月上旬〜中旬予定
※今回の限定販売は、下記「購入ページ」リンク先【AND WOOL:アンドウール】の公式オンラインショップで行います。
ぜひこの機会に、「荒茶」を楽しんでいただければと思います!